兄・慎太郎の芥川賞作品「太陽の季節」で映画デビューを果たし、続けて同じく兄の作品「狂った果実」では、後の妻になる北原三枝と共演を果たしヒットする。瞬く間に昭和のスターとなり歌手・俳優と活躍。昭和38年には石原プロモーションを設立しテレビドラマ「太陽にほえろ」や「大都会」で数々のスター俳優を育て上げ人気ドラマとなり、当時の昭和の時代の先端を担うこととなる。
作詞 浜口庫之助
作曲 山倉たかし
昭和42年、石原裕次郎と浅岡ルリ子主演で公開された映画「夜霧よ今夜もありがとう」の主題歌として発売されました。
この映画は昭和17年、アメリカ映画の名作「カサブランカ」(ハンフリー・ボガード、イングリット・バーグマン主演)の日本盤として翻案されたものです。「石原裕次郎」といえば、昭和31年の22歳の時、映画「太陽の季節」でデビューしてからというもの「狂った果実」、「嵐を呼ぶ男」など多くの大ヒット作に主演しました。
男臭さの象徴であるアクション、ドラムを183センチの長身で格好よくこなし、豪快でダイナミックな存在感、不良っぽい魅力に溢れ、その反面、紳士的で人に対する気遣いや優しさも半端ではなかったといいます。
上下関係など関係なく、困った人がいれば自ら率先して動いていく人物で仕事上だけに限らず、プライベートでも数々の印象深いエピソードを残しています。そんな石原裕次郎という「昭和のヒーロー」は、多くの人の心をわし掴みにしました。
歌手として歌が上手いかどうかという事は、音楽家の中で賛否両論あったそうですが、石原裕次郎自身、「歌は素人」と自ら謙虚に認め、「銀座の恋の物語」や「二人の世界」など大ヒット曲が多数あるにも関わらず生涯紅白歌合戦の出場を辞退しました。
ですが、「昭和のヒーロー・石原裕次郎」が歌う曲は、当時の男性なら誰もが歌いたがり、出す曲出す曲全て大ヒットしました。
この「夜霧よ今夜もありがとう」という曲は「人目を忍ぶ恋を、夜霧よ今夜も隠しておくれ、いつか2人で幸せつかむまで・・」といった歌詞ですが不倫の恋の暗く悲しいイメージではなく、まだ33歳という若さで既に大人の男の貫禄に満ち溢れた石原裕次郎が歌った渋くて、甘いムードのある大人の魅力がたっぷり詰まった名曲です。
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