彼女は台湾出身の歌手で国民的な大スター。、「アジアの歌姫」と呼ばれ台湾・日本に留まらず、中国・香港・タイ・マレーシア・シンガポール・北朝鮮でも絶大な人気がある大歌手。
昭和48年、彼女が21歳の時に「今夜から明日から」で日本でのアイドル路線で歌手デビューを果たすが、そのアイドル路線では芽が出ず演歌路線に切り替え「空港」を出してそれがヒットした。彼女は既に台湾ではトップスターになっていて歌手・女優活動をこなすほどの大物新人として脚光を浴びる存在でした。
その後「つぐない」・「愛人」とヒットを量産。昭和60年リリースの「時の流れに身をまかせ」では200万枚の大ヒットを出し全日本有線放送大賞グランプリを3年連続受賞するほどの快挙を成し遂げるほどの日本を代表する大スターとなった。
作詞 荒木とよひさ
作曲 三木たかし
編曲 川口真
42歳という若すぎる突然の死から早20年が経った今でも東南アジア全土から愛され続けているテレサ・テン。
日本では昭和ブームという事もあり、「テレサ・テン」というアジアの歌姫が最近またクローズアップされています。
ここでは彼女の日本での最後の大ヒット曲となった「時の流れに身をまかせ」について、歌う側からの目線に立って考えてみようと思います。
この曲も含め、「空港」、「つぐない」、「愛人」といった彼女の曲目は演歌でも、ポップスでもない、大人のポップスと演歌を融合させた歌謡曲として1つのジャンルを作った意味でも昭和歌謡界に一石を投じる事になりました。
テレサ・テンが「時の流れに身をまかせ」を歌ってるのを見ると、高音の美声がさりげなく響き渡り、サラッと、爽やかに、しかも笑顔まで浮かべています。
カラオケなどで歌い尽くされているこの曲ですが、一見すると、明るいメロディー、ゆったりとしたリズムなので「歌いやすそう!」と、レパートリーに加える人は多いですよね。しかし、歌ってみると案外難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。
もともと彼女の母国語である中国語は、日本語に比べ言語の音程がかなり高いのです。
彼女のコブシもヴィブラートもないナチュラルで抜群の歌唱力の事はさておき、この曲を歌う上で、中国語という高い言語の音程が彼女にとってプラスに働いていたのではないかという事を専門家は言っています。
言語の音程がもともと低い日本人である私たちがこの曲を上手く歌うのには、裏声を上手に出せるようになるにはやはり、練習しかないのでしょう。特に後半の「だからお願い、そばにおいてね」の「そば」の部分です。一番の聴かせどころですよね。
昭和61年頃は、「つぐない」、「愛人」、「時の流れに身をまかせ」と大ヒット曲が間髪入れずに毎日のようにテレビ、有線、ラジオなどで流れていました。私たちの耳には、「愛人」の歌詞の余韻が冷めない内にすぐに「時の流れに身をまかせ」の歌詞が入ってきました。
最初聴いた時、この曲も「愛人」のような人目を忍ぶ恋を歌ったように感じた人は多かったのではないでしょうか。しかしこの曲の歌詞をよく観察すると、歌う人によって色んな解釈ができるという事がわかります。
ただ、この曲の主人公は「好きな人のそばにいつまでもいたい」という好きな人に対する気持ちが真っ直ぐで健気な程かわいい女であるという事は共通するとは思いますが・・。
Copyright ⓒ懐メロCD通販【昭和歌謡曲 懐かしの名曲集】|All Rights Reserved