野口五郎  歌謡曲【豆知識】

野口五郎 (本名 佐藤 靖)
昭和31年~

昭和46年、15歳で演歌歌手としてデビューするが、全く売れなかった。しかしポップスに転向した2曲目のシングル「青いりんご」が大ヒットし女性ファンを多く掴む。甘いマスクとどこか繊細そうなルックス、目を閉じて歌うビブラートを効かせた高音は聴いていても引き込まれそうになる。また新御三家の中では一番よくコメディ番組に出演していて、お笑いの才能を披露しお茶の間の人気を博した。

90年代に入ってからは、NHK大河ドラマや連続テレビ小説、刑事ドラマにも出演し俳優業にも挑戦した。近年では音楽プロデューサーとして楽曲を多くプロデュースする活動をしたりと、多才ぶりがうかがえる。

【美しいとしかいえない高音のヴィブラートと悲しい愛の曲
「私鉄沿線」】 

「私鉄沿線」 野口五郎

作詞 山上路夫
作曲 佐藤寛

昭和50年発表されたこの曲は、累計売上120万枚を超えるミリオンセラーとなりました。野口五郎の実の兄だという佐藤寛・作曲の楽曲の素晴らしさもさることながら、女性歌手でもなかなか出せない、高音のヴィブラートを利かした、地声でも裏声でもない美声は、聴いていても圧巻です。

男が、いつも乗る私鉄沿線の改札口から降りてくる恋人を探すのを楽しみにしていたというフレーズ、突然終わってしまった恋人との別れに駅の伝言板に書く以外何もできず、ただ人並みを避けて帰るだけです・・という何とも言えない悲しく淋しい詞。

硬派な男性からするとなんと軟弱な!といった曲の主人公かもしれませんが、アイドル時代も59歳になった今でも、野口五郎が歌うと何故こうも、フランス映画に出てきそうなドラマチックで、心に染み通るような情景が目に浮かぶのでしょうか・・。

それはやはり、幼い頃から数々ののど自慢大会に出場し、ライバルはあの天童よしみだったという長年の間培われてきた確かな歌唱力と、また、ベーシストとしてスタジオ・ミュージシャンとして多数参加したり、その活躍ぶりは知る人ぞ知るという、ギターリストとしての一際光るセンスが物語っているのではないでしょうか。

西城秀樹、郷ひろみと共に「新御三家」という男性アイドル歌手としての全盛期、女性ファンの間で大人気でしたが、野口五郎自身もまた「アイドル」というくくりでは収まりきれない本格派実力歌手としての地位を確立させた一人だといえます。

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