加山雄三  歌謡曲【豆知識】

加山雄三 (本名 池端 直亮)
昭和12年~

慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、昭和35年、東宝へ入社。その翌年、「夜の太陽」で歌手デビューする。
エレキブームに沸いていた時代の昭和40年、映画「エレキの若大将」の主題歌である「君といつまでも」が350万枚の空前の大ヒットを記録した。

日本ではじめて多重録音を手がけた事や自作自演でポップス曲を発表したという意味でもフォークソングやニューミュージック界でのシンガーソングライターの草分け的存在で、桑田佳祐、山下達郎などといった今も活躍する一流アーティストの面々にも敬愛されている。私生活では、「君といつまでも」が大ヒットした同じ頃、ホテル経営に失敗し莫大な負債を抱えてしまう。仕事の激減もあり、ナイトクラブやキャバレーで歌うなど昭和40年代は今までになかった不遇の時代だった。そんな頃、今の妻である女優松本めぐみと駆け落ち同然の結婚をした。

昭和50年代以降は、テレビドラマや、バラエティー番組に多く出演。「ぼくの妹に」の久々の大ヒットや、紅白歌合戦の連続司会を務めるなど、活躍がめざましい。ギターを通して色んなアーティストと音楽のジャンルの垣根を越えてのライブを行ったりと交流をし、「加山雄三」としての不動の地位を確立していった。

平成18年ではクラシック音楽の殿堂である東京文化会館で初めてポップス歌手としてステージに上がった。老若男女からの好感度は昔から高く「理想の父親像」として見られることが多い。

【「君といつまでも」は豊かな時代の幕開けを歌っているかのよう】 

「君といつまでも」 加山雄三

作詞 岩谷時子
作曲 弾厚作(加山雄三のペンネーム)
編曲 森岡賢一郎

「これから明るく幸せな未来に向かって僕と歩いていこうよ」という歌詞と、1オクターブ半も使った爽やかなメロディーは、今聴いても新鮮で心まで洗われるような美しい曲ですよね。

また、間奏部分の「しあわせだな~ 僕は君といると一番幸せなんだ。死ぬまで君を離さないぞ、いいだろ?」と言われる側の女性が照れくさくなる位のセリフを、サラッと爽やかに聞かせてくれています。このセリフは曲に元々入っていたわけではなく、レコーディングの時、テンションが乗っていた時にアドリブで思わずこの言葉を言い、そのまま使おう!という事になったそうです。この曲が大ヒットした昭和40年頃の当時の日本は、戦後の復興期をようやく乗り越え、これから豊かな日本へと移り変わろうとしていた「転換期」でした。

また、ビートルズの来日や、グループサウンズの到来でエレキブームに湧きに湧いていたその時代でも、エレキギターを完璧に引きこなす歌手はまだそういなかったそうです。

しかし、映画「エレキの若大将」での加山雄三はさりげなく自由自在にエレキギターを弾きこなしました。しかも、誰もまだ聴いた事のないようなメロディーを自ら作曲し、スポーツ万能でハンサムな「若大将」加山雄三が歌います。

女性だけではなく、その当時の誰もが憧れの眼差しを向けていたことでしょう。日本がこれから豊かな時代へと移り変わるのを象徴しているかのように、まるで黄金のように、キラキラと輝くような存在でした。そのキラキラとした存在感は今も健在で、(テレビ番組「若大将の悠々散歩」でも好奇心旺盛な茶目っ気たっぷりの若大将ぶりを披露してくれています。)77歳の加山雄三が今、この「君といつまでも」を歌えば、若い頃とはまた違う魅力で溢れています。

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