知っていれば鼻高々? 鏡やガラスに関する豆知識
私たちの生活には欠かせない鏡やガラスですが、実は知られていないことがたくさんあります。
知っていると生活に役立つかもしれない、鏡やガラスに関する豆知識をまとめました。
網入りガラスは、防犯用に作られたわけではない。
自宅やビルの窓ガラスで、黒い網がダイヤの模様のように張り巡らされたガラスを見かけることがあると思います。網ガラスのガラス部分には、一般的に「すりガラス」と呼ばれる外から中の見えない、曇ったような加工が施されているガラスが使われています。
すりガラスに加えさらに網が入っているということで、網ガラスは「防犯にとても適したガラスである」と思っている方もいるのではないでしょうか。
実はこの網は防犯の為ではなく、ガラスが壊れて飛散した時に飛び散らないように入っています。そのため、残念ながら網ガラスだからといって特に防犯能力が高まっているというわけでなく、ごく普通のガラスなのでいとも簡単に割られてしまいます。
しかし網が入っていることにより、もし自然災害や事故、火災などでビルなど高いところの網ガラスが破損しても飛散して下に落ちる危険は低くなっており、安全性は高いといえます。ただし、防犯の面から見ると大きな音がしないままにガラスが割られてしまう可能性もあります。
☝ここで飛散防止加工を施している鏡についての豆知識!
市販の鏡の中でこの飛散防止加工というものを目にしますが、そもそもガラスは割れるものです。ガラス自体にそのような加工を行っていることではなくてガラスの裏面にフィルムを貼ることでたとえ割れたとしてもその粘着フィルムで飛び散らないように行っているものが大体の加工テクニックです。
ですが中には飛散防止加工をうたっていながらそれがされていない商品も中にはあるようです。実物を確認できるようならば是非ともこの部分は視覚的にも確認できる箇所ですから覚えておいて損はないですよね。
参照元:国民生活センターからの事例
透明ガラスは、実はわずかにグリーンが入っている。
時計店やアパレルショップなどで、並べられた商品をガラスの上から覗き込んで見ることができる透明ガラスケース。この透明ガラスをよく見てみると、実は完全な透明ではなく、少しグリーンがかったガラスが使われていることがわかります。
このようなグリーンの色が入る原因は、ガラスを製造するときに含まれる「鉄分」なんですね。
ちなみに、「高透過ガラス」と呼ばれるガラスは鉄分の含有量を極力減らしているので、グリーンの色は全く入っていません。高透過ガラスは高級ブランドのショーケースや博物館・美術館などのケースによく使われています。
また最近では高透過ガラスにさらに鏡加工を加えたものも製造されており、覗き込むと自分の顔色も確認することができるそうですよ。
鏡は生き物。水は大の苦手
鏡は銀から作られています。銀は酸化するものであり、特に水にはとても弱いという特徴を持っています。
例えば鏡をぬれたまま拭かないでおくと、いわゆる「うろこ」と呼ばれる落ちないほこりのような汚れが鏡の表面に積もり白く固まってしまいます。
特に水気が多いお風呂場の鏡には、このような現象が起こりやすいもの。鏡は生き物ですから、いつでもきれいに映せるよう清潔を保って大切に扱うようにしましょう。
魔法瓶の底には鏡が使われている
行楽の季節には、外出するのに欠かせない魔法瓶。もちろん行楽のシーズンだけでなく、オフィス用や運転しながらでも飲めるワンタッチボトルなど、魔法瓶タイプの水筒は人気がありよく使われています。
この魔法瓶の中を覗くと、底が鏡のようになっていて、自分や周りの景色が映り込んでいるのに気づくはず。
鏡には光だけでなく熱も反射するという性質があります。鏡のそのような性質を生かし魔法瓶の底の部分に使うことにより、魔法瓶の保温性が高められています。
公衆電話ボックスに鏡があるのはなぜ?
最近めっきり見かけることが少なくなってしまった公衆電話ボックスですが、公衆電話ボックスの電話機の上のあたりを見てみると、小さな鏡が取り付けられているのに気づくはずです。
これは髪型を整えたり、メイクを直したりするために付いているのではありませんよ。電話ボックスの鏡は、通話していてももし後ろに並んだ人がいればすぐに気づくことができるようにと取り付けられています。
ちょっとしたそんな気遣いが施されている電話ボックス。今は携帯の普及で消え去ろうとしていますが、そんな周りを気遣う気持ちだけでも残していきたいと思いますね。